大江泰子さんインタビュー

大江泰子さんは宮崎県西都市出身。ミュージカル劇団「夢」を主宰しており、これまでに数々のテレビ・映画・舞台などに出演。方言指導やオリジナル作品の創作などを手がけるなど幅広く活動し、現在は主に演出を務めています。

― 役名を教えてください。

前田チイ子という役です。正体不明のおばあさんなんですが、わけあってあちこちを流れてきて、宮崎で「たのかんさあレンジャー」に出会ってしまった役です。

― どんなキャラクターですか。

こういう役柄は初めてだと思います。これまであまりアクの強くない、お母さんやおばあさんといった役が多かったので、今回の役みたいに結構個性が強いキャラクターは初めてかもしれないですね。

― 初めてのキャラクターはいかがですか。

最初は、自分のキャラをまず捨てて、役作りをしなきゃいけないのかなって。やる前は、いろいろと考えていたんですけど、稽古が始まると自然体で入れたんですよ。これでいいのかなって、私なりの今自分の持っている個性に、ちょっとずつ灰汁を入れて、色をつけてみるっていう感じなので、なんとなく自然体でできているのが嬉しいです。

― 稽古はいかがですか。

最初は何となく怖じ気づいていたんです。けれど、すごく良いメンバーじゃないですか。演出の立山さんをはじめ、皆さん素敵な人たちばっかりなので、とても居心地が良く、楽しみながらできています。こんなにスッと溶け込ませていただける座組、というのも珍しいなって感じています。役作りでは私のチイ子が出来上がった!って感じてます(笑)。無理なくできていて、すごく嬉しいです。

― 実広さんとの久しぶりの共演はいかがですか。

昔から飄々とした方で、あまりしゃべってはもらえないんですけど、しゃべりかけるとニコッと笑ってもらえて、ほっとするんですね。心を許してもらっているなという感じがあって、垣根もなくすごく好きな方なんですけど、21世紀になってからまだ共演したことがないんですね。以前共演した時、「次共演できるのは90~100歳のころかしら」「うーん、できるかなー」「私は死んでいるかも―」とかって(笑)。こんなに早く共演が実現して、互いに死んでなくて良かったねって(笑)。

― 作品に描かれる宮崎はどうですか。

登場人物に宮崎らしさが出ていますね。以前、『しゃぼん玉』という映画に出させていただいて、殺伐とした都会から来た青年が、宮崎の里山の優しさに触れて少しずつ更正していくっていう映画なんですけど、まさに今作も似た雰囲気がありますね。私の役は流れ者なんですけど、ブーブーキングの皆さんが「ダメですよー」とか言いながらも受け入れてくれる、マスターも、何も言わず何も聞かずに受け入れてくれる。そんな雰囲気がそのままお客様に伝わればいいなって思います。

― 最後にお客様にメッセージをお願いします。

腹抱えて笑ってもらいたいです。私も肩で息しながら踊っているので、そこもあえて楽しんでいただいて(笑)。一つになって出来上がった『たのかんさあレンジャー』を観てほしいです。本当に楽しい作品です。

レンジャーにゅ~す

宮崎県立芸術劇場がプロデュースする演劇公演「新 かぼちゃといもがら物語」#3『たのかんさあレンジャー』。 シリーズ名は、宮崎の男女を表す言葉「いもがらぼくと」と「ひゅうがかぼちゃ」にちなんだもの。しっかり者の女と頼りなくお人好しな男。宮崎を舞台に“今を生きる”人々の営みから、日本の今を見つめた新しい物語を紡いでいきます。 「レンジャーにゅ~す」では、稽古の様子などをお伝えしていきます!

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